なんとなく、昔の友達から電話があって、昔の話を思い出してきた。ビッグオフに出会った当時の話をしたくなった。
もうずいぶん、昔になるけど、学生の頃に限定解除をした。そして、当時に憧れだったXR600を購入。リアがディスクになった91年型だったかな?XR600は衝撃的で良いバイクだったのだが、どうしても売らなければならない事情が出来た。このとき、ずっとXR600に乗っていれば僕のオフロード人生は変わっただろう。
次に買おうとしたバイクはXTZ660だった。ツーリングバイクだけど、やはりシングルの味が忘れられなくて…。レッドバロンに買い行ったら、たまたま中古で入っていたスーパーテネレがあってこっちを勧められてしまったのだ。正直、こんなでかいのをオフロードで扱える自信はなかったが、一方で限定解除しているんだし、ちゃんと重量のあるバイクにも乗れるようになりたいと思ってたのだ。結局、ここからツインシリンダーとの人生が始まった(以後はツインばかり買っている)。
今のように林道をガンガン攻めることはしなかったが、ツーリングペースでは問題なく、特に近所にあった天竜スーパー林道は良く走りに行った。50キロくらいもあるフラットな林道だったから、スーパーテネレで走るとちょうどよく遊べて楽しかった。もちろん、当時はビッグオフにブロックタイヤを履かせようなんて思考はない。キャンプ道具を満載してロングツーリングにもよく行った。かなり気入ってたマシンだが、ただ、惜しいことに足周りがプアでブレーキもすぐにフェードしたのが不満だった。そういえば、何年経っても変わらないテネレに対して、細かく進化していくアフリカツインを羨ましく思ったっけ?
結局、GSへスイッチしていったが、自分のビッグオフの原点というのは、このスーパーテネレであった。当時はこんなビッグオフフリークになるとは思わなかったなぁ。しかし、思い出はいっぱいだけど、だからと言って、またほしいとかあのときが一番良かったとは思わないです。過去の思い出は美しいけど、手放したバイクはどういう理由があれ、決別したバイクなのです。好きなバイクと別れるときがあるかもしれないけど、その理由も自分の中でちゃんと成立した理由なのです。だから、僕はいつまでも所有していたい究極のバイクに憧れていた。それが今のGSやHPNか?答えはまた10年くらい経ったら出るでしょう。